システム開発部の渡邉です。私は現在日本国内でリモートワーク勤務を行なっていますが、昨年の9月から今年の4月までの約8ヶ月間は、海外を転々としながらノマドワーク勤務をしていました。COVID-19を経て多くの企業でリモートワークやノマドワークが採用されるようになり、場所を選ばない自由な働き方をする人は増えてきたと思います。ただ長期拠点を置かず複数の国を周りながら働いている人は、あまり例が無かったため、今回はそんな海外を転々としながらのノマドワーク事情について書いていきたいと思います。背景簡単に海外を転々としていた理由について話すと、本当に私事なのですが「いつか海外を観て周りたい」という自身の思いからでした。当時入社して間も無かった私のわがままに、快く応じてくださった社長には感謝の念しかないです。今回の8ヶ月間では滞在期間の差はあるものの、1カ国辺り1~2ヶ月滞在期間でヨーロッパ付近の国を6カ国を周りました。費用や期間を比較的を気にせず旅行ができた上、土日に街中に遊びに行く感覚で観光ができたのは働きながら海外に行く大きなメリットだったと思います。ただ私の場合でも時差は最小-6時間で、最大では-9時間だったので、現地での出勤時間が日本の退勤時間になるなど、大変な面があったのも確かです。私が海外にいる間業務として行っていたのは、主にWeb系SIerの開発業務です。開発メンバーとの打ち合わせは勿論のこと、SIer業務ではクライアントとの打ち合わせもあるため、社内で協力してもらったことも含め現地での取り組みについて紹介して行きたいと思います。具体的にやっていたこと※行く国の事前調査これは仕事を行う前の事前準備ですが、紹介しておきたいと思います。長期拠点を置くのではなく海外を転々として仕事をするのであれば、まず行こうとしている国が仕事に支障をきたす可能性がないか、事前調査は必要不可欠です。特にノマドワークする上で一番重要なインターネットの通信については、国によって速度が大幅に異なり会議などへの参加が難しくなるケースもあります。働きながら海外旅行をするのであれば、自身の業務環境を整えるのは最も重要なことです。私は以下のようなサイトを参考に、あらかじめ仕事に支障が無い国か、事前調査を行なっていました。[WeNomad - World’s Best Location Guides For Digital Nomads](https://wenomad.so/)1. 毎週開発メンバーととの定例ミーティングに参加するSlackのHuddleを使って毎週1時間程度の定例ミーティングを行なっていました。その週のメンバーの進捗を報告し合うのと共に、次の週の実装について認識のすり合わせを行なっていました。時差がある分、ミーティングの時間は日本時間の15時から行うなど、遅い時間に設定してもらうことで参加を実現していました。2. 不明点は随時Huddleの時間を取る不明点があった際はチャットで質問するのは勿論ですが、複雑な内容については積極的にHuddleの時間を取って直接相談する場を設けていました。距離がある分話す機会は認識の齟齬を減らす他、コミュニケーションの場にもなるため大切にしていました。3. 社長との1on1で社内方針をすり合わせるプロジェクトの進捗も重要ですが、社内方針や他プロジェクトの進捗について当事者意識を持つことも重要です。月に1回程度社長と直接話す場を設けて先の見通しを話すことで、全体を進め方などを掴む機会を設けていました。4. 時差を活かす時差があることで不便なことが増える印象がありますが、午前中をミーティングや不明点解決の時間に当て、午後を集中して開発にコミットする時間にするなど、やることを分けることで仕事のしやすさに繋げていました。心がけていたこと1. 仕事を見えるようにするこれは国内のリモートワークでも言えることですが、周りに仕事が進んでいるのが分かる仕組みづくりは重要です。基本的にSlackで活発にやり取りを行なっていればおおよその仕事の進捗は見えますが、こまめにISSUEを立てたり、進捗をISSUEにまとめることなどで「仕事してますよ」感を出していくことも重要だと考えています。また自身のタイムズ等に日々の進捗や学習したことをまとめたり、Qiita記事としてアウトプットをするのも、周りが見ているかは置いておいても、自分ための振り返れる記録としてとてもおすすめできます。2. 脱線を予防する仕事中は一人でコミットする時間が長いため、脱線を予防することも重要だと考えています。ビルドを待っている時間でふらっとSNSなどを眺め出してしまうと危険です。私は集中し始めるまで少し時間が掛かるため、業務開始して初めの1、2時間はアプリを使ってポモドーロ・テクニックを導入するなど、自身を集中状態に乗せる意識してました。集中|勉強・仕事のモチベーションまた、私の場合はPodcastなどのラジオを聴きながらの作業も効果がありました。マルチタスクに慣れている人は、是非試してみてください。3. 仕事のやり方について定期的に見直す国を転々とするたび時差が変わったり、住む場所が変わったりと環境が大きく変化するため、どうやったら開発メンバーと仕事をしやすいか定期的に見直すことが大切です。都度都度固定概念に縛られず、自分やメンバーが仕事のしやすい方法を模索して提案していけるよう意識していました。まとめ海外で働いた際に得られた知見や経験について、仕事のやり方、また私自身が心がけていたことなどを紹介しました。こういった意識は海外だけでなく国内でリモートワークをする際にも必要なことだと思います。場所が離れていてもお互いが気持ち良く仕事ができる環境づくりを、今後も意識して行きたいと思います。